令和4年4月5日(和歌山市砂山)
中古住宅を購入後、雨漏れが発生したため対策工事を複数回してもらったのだけど、現在も止まっていないとのことでした。1階和室天井に染みが大きく出ており、濡れて乾いての繰り返しで木調の板が膨らんでいました。
その真上には棟が2つある下屋があり、複雑な造りのために雨仕舞を難しくしていました。
これまでの工事でシーリングや漆喰の施工がすでに施されていましたので、その箇所ももちろん見ながらも、それら以外にも視点を広げて散水調査することとしました。
築年数が経っており、屋根や壁のルーフィングの機能が信用しにくく、あちこちから水が浸入する危険があるため、慎重に時間や量を見極めて散水していくことにしました。
まずは屋根以外の部分から調べていきましたが、外壁部分にも漏水する箇所があることが分かりました。
風が伴う雨の場合は軒があっても外壁のどこかにも原因があることがあります。
次にインターバルを取ってから肝心の瓦屋根の調査を始めました。屋根は部位ごとに分けて散水を進めていき、それぞれで雨漏れが発生しないかと、どこに雨漏れするのかの確認を進めていきました。
その中で1か所に散水した水が、和室天井で大きな染みになっている部分に、土壁の内部を伝わって下の梁部分に垂れてきました。外壁の方もあり、ここ一つではないかもしれませんが、主な雨漏れの原因はここであると突き止めることができました。
今回漏水を確認できた部位の修繕工事に加えて、調査を踏まえて今後大規模に工事する場合には、今回の結果を反映させて、同じような造りの他の箇所から雨漏れすることがないよう対策を取るようにされると良いと思います。(和歌山市砂山にて)